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2008年02月22日

●エジプト●エジプトの薬局/ルクソール編(吉岡ゆうこ)

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*ルクソールの街の中心に鎮座するルクソール神殿
 ラムセス2世像とそのオベリスク

ルクソールでは個人薬局に行ってきました。目的は下痢止めの薬を買うこと。エジプトに行く日本人観光客は、ハードスケジュールによる疲れや脱水、エジプトの食事の影響で約半数の人は旅の終わりの頃下痢するそうです。インターネットのブログなどで、エジプトの現地の薬局の下痢止めはよく効くなどと書かれているので、日本から何が入っているのだろうと興味津々で、絶対買ってやるぞと思って行きました。2軒の薬局で下痢止めの薬を買ってきました。2軒とも大箱からの小分け販売で、日本で医療用医薬品の1000錠の箱から10錠だけ小分けするという感じです。中に入っている添付文書が欲しいと所望してもらってきました。ひとつはエントシードという真っ赤なヒートシールに入った薬。ブログなどでも有名な薬です。中身の成分を見てびっくり。キノロン剤とサルファ剤とストレプトマイシンが入っていました。よく効くはずです。もうひとつはエンテロキンという、キノロンの単未製剤でした。日本の観光客は、まさか薬局で抗菌剤を売っているとは思わず、日本の下痢止めの感覚で飲んでいるのでしょうね。ほんとうに細菌による下痢だとその薬でも良いですが、抗菌薬にアレルギーがある人等は知らずに服用するのは少々危険だと思いました。細菌性でない下痢の場合には日本の下痢止めで十分ですね。

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*ルクソール東岸の2つの個人経営の薬局

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*明るい店内、このお店は品数も豊富でした

ルクソールで行った薬局は2軒とも男性の薬剤師さんが対応してくれました。いつも思うのですが、海外の薬局は飛びこみで行ってもとても親切にしてくれます。もちろん薬も購入するのですが、それ以外の話しも聞くことが出来ます。ルクソールの個人薬局はチェーン薬局のエザビとは違い、普通の薬棚、手書きの領収書など、昔の日本の薬局のようでした。

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*コプト教信者さんの経営する薬局店内

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*ルクソールの薬局で売られていた下痢止めの薬2種