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2008年02月20日

●エジプト●エジプトの薬局/カイロ編(吉岡ゆうこ)

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*カイロの旧市街ハン・ハリーリにある
 チェーン薬局「エザビ」

エジプトの薬局のマークは、アスクレピオスのヘビとヒギエイアの杯ですが、ドイツのように同じデザイン、色ではなく、薬局毎に色や形は様々でした。でも薬局とすぐわかります。エジプトの薬局の30%くらいはひとつのチェーン薬局で、その他は個人薬局です。チェーン薬局の名前は「エザビ」と言います。びっくりしたのは首都カイロでは薬局は24時間営業です。その他の地域では朝の9時から夜10時までの16時間営業、お届けもするようで、電話で注文すれば届けてくれるそうです。ヨーロッパの店は早く閉まってしまいますが、エジプトの商店街のお店は薬局以外の店も10時くらいまで開いていました。アラブ人の国で、薬局が24時間営業ということになんか妙に感動してしましました。

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*「エザビ」の店内奥に薬棚

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*薬棚を引き出したところ

エジプトで何軒かの薬局に寄ってみました。薬局に入ってびっくり。日本でいうところの医療用医薬品が、そのまま買えます。私はアラブ語で書いてある10錠入りノルバスク、30錠入りクラリチン、20錠入りプリンペランを買ってきました。小包装ですね。中の添付文書はアラブ語と英語で記載されていました。高血圧や痛風、アレルギーの薬など生活者の手の届く範囲に置かれていました。エジプトの医療制度は、国の公務員にあたる人は保険完備のようですが、民間の会社に勤めている人はやっと保険が出来てきたそうです。政府は国民皆保険政策を進めていて、カバー率は約1/3まで上昇してきているそうですが、それ以外の人は無保険者です。ガイドさんの話しでは、「糖尿病と頭痛が多い。みんなよっぽどひどくならないかぎり病院に行かない。病院に行かないかわりに薬局を利用する。薬局では処方せんがなくても薬が買える」とのこと。薬の値段はどの薬局でも政府統一価格です。無保険者の医療という点では薬局の役割は大きいようで、24時間営業ということにも納得しました。エジプトの薬剤師は医師の診断技術も併せ持って、医療用医薬品の販売を行っています。

カイロのバザール、ハン・ハリーリというところにあるチェーン薬局の「エザビ」では、ドイツタイプの引き出し式の薬棚、そしてコンピュータとバーコードリーディングによる薬の販売を行っていました。機械化が進んでいるようです。薬局の薬剤師さんと話しをしたり、処方せんを見せてもらったりしてきました。

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*薬局毎に多彩な個人薬局のマーク